コンセプト・沿革・実績

コンセプト

抗菌　抗カビ　防虫　殺虫　消臭　芳香　精神安定etc

　青森ひば、ひのきといった樹木の精油は様々なパワーを持っています。しかも、自然環境を汚染したり深刻な副作用を引き起こすといったことがなく、誰でも、どこにでも、安心して使うことができます。樹木精油は＜森の恵み＞そのものといえます。

　森林の樹木の中に含まれる成分、フィトンチッドには、あらゆる動物の行動に働きかけたり、植物同士で信号を送りあうなどの、不思議な活性作用があります。しかもこれらは自然界において既にあるバイオマス資源なので、ヒトや環境にやさしいのはいうまでもなく、増え続ける化学薬剤・環境阻害物質などによる害を、根底から一掃できる大きな可能性を秘めています。
　しかしひば油やひのき油は、旧来の生産方法では多くの量を効率的に得ることができず、また品質にもばらつきがあったので、工業用の原料として使うには無理がありました。そのため研究材料として古くから着目されてはいたものの、長い間その域を超えることはありませんでした。

　キセイテックは、これらの課題を克服するため、有機化学工業分野における生産管理ノウハウを導入し、少しづつ実績を重ねてきました。特に、ひば油については過去10余年にわたって試行錯誤を繰り返し、林業・製材業・機械工業分野の各企業との連携を深め、均質かつ大量に精油を提供できる道を開いたことで、国内外において樹木精油を原料とした製品の研究・開発を行う企業が増えつつあるという効果が生まれました。またそれらのシナジーによって、まだ産声を上げた段階ではあるものの、ひば・ひのき以外の樹木精油のマーケットも構築されつつあります。

　今後、未来に向けて私たちキセイテックが目指す目標は、さらなる生産技術の向上と、新たな精油抽出成分の用途開発および市場への供給、樹木精油マーケット育成への助力、そしてこれらの技術成果を社会に還元して、現代人の健やかな暮らしと自然環境の保護に役立てることである、と考えております。

沿革・実績

1　独自の樹木精油大量生産技術を確立

　樹木精油を工業原料として生産するために化学工業プラントの構築ノウハウを導入し、特にひば油については2000〜4000リットル級の大型釜で純度99%以上の高品質な精油を抽出する独自技術の開発に成功しました。特筆すべきは、これまで利用価値がないと考えられ、廃棄されていた製材端材・おがくず・樹皮・間伐材などを原料として再利用している点で、森林資源を破壊することなくリサイクルする事業として認められました。

2　防護活性をもつ国産樹の独自ブレンド精油を開発

　樹木精油製品は従来、一種類の精油だけを利用していましたが、調合してそれぞれの有用性を引き出すという利用法を考案しました。耐朽性の高いひば油・ひのき油を主に独自ブレンドをおこなったキセイテックPROオイルは、樹種の複合効果を最大限にいかしたオイルです。さまざまな製品の原料として利用をすすめています。※特許申請中

3　精油をマイクロカプセル化

　マイクロカプセル加工技術を樹木精油にはじめて応用しました。 マイクロカプセル（エマルジョン）化によって、効果が長期間保持できる、においが低減する、さまざまな水性物質や固体に使用できるなど、利用範囲を飛躍的に拡大しました。pat.1823630

4　その他これまでの技術研究・開発テーマ

◆青森ひばを原料とした天然ヒノキチオールの新製法開発
◆イチイ中の抗がん成分タキソールの組織培養法による製造研究
◆耐蟻性樹木精油を応用した新規木材保護剤の開発

5　参加研究組合・補助事業など

省庁主催の研究組合をはじめ身近な異業種交流会まで、様々な会合に参加してきたことで、産官学の垣根を越えた研究者同士の人脈ネットワークを築きあげることができました。最先端の情報・技術を交換しあって最良の製品開発を進めることができる、貴重な財産となっています。
◆樹木抽出成分利用研究組合（林野庁）
◆樹木生理機能性物質研究組合（林野庁）
◆木材乾燥低コスト化研究組合（林野庁）
◆住環境向上（樹木）成分利用技術研究組合（林野庁）
◆和歌山県知事創造法認定企業
◆和歌山県アドベンチャークラブ「SUN　SON交流会」
◆グリーンスピリット懇話会会員
◆社団法人　日本木材保存協会会員